日時 2018年 3 月19日(月)11時00分ー16時30分
会場 青山学院大学青山キャンパス17号館 3 階(17305号室)
主題「カルヴァンとその周辺」
11時00分
「ストラスブールの牧師夫人、信徒神学者カタリーナ・シュッツ・ツェル」
テュービンゲン大学博士課程学生 木村あすか
13時30分
「ギョーム・ファレルと檄文事件ーフランス語圏宗教改革の転機ー」
上智大学文学部史学科4年在籍 岩田 園
14時15分
「カルヴァンの福音理解ーその聖書的、包括的視点」
東北学院大学教授 野村 信
15時15分
シンポジウム
『二つの宗教改革』を巡って 訳者、編集者たちによる自由な語り合い
司会 和田光司(聖学院大学教授)
金子晴勇(岡山大学名誉教授)
竹原創一(立教大学名誉教授)
田上雅徳(慶應義塾大学教授)
野村 信(東北学院大学教授)
問い合わせ sn111@hotmail.co.jp(野村信)
(報道)キリスト新聞 2018年4月11日付け(以下、全文写し)
カルヴァン合同研究発表会 シンポジウムに翻訳者らも参加 2018年 4 月11日
アジア・カルヴァン学会日本支部(野村信代表=東北学院大学教授)と日本カルヴァン学会(同)は 3 月19日、「カルヴァンとその周辺」と題した合同研究発表会を青山学院大学(東京都渋谷区)で開き、約50人が参加した。
学生による研究発表の後、野村氏が「カルヴァンの福音理解――その聖書的、包括的視点」と題して講演。カルヴァンは、1532~33年ごろ、福音主義に回心したと言われる。その最初期の著述であるピエール・ロベール・オリヴェタンによる仏語訳聖書(1535年)の序文に、カルヴァンが生涯貫いた神学的視座が表れていると野村氏は言及。その視座は救済史的、全体的視野で「福音」を説明するものであり、カルヴァンの代表的著述『キリスト教綱要』の全体枠になっていると主張した。
また、カルヴァンとルターを比較した場合、両者とも福音的な説教をしているが、ルターは「信仰によるキリストとの直接的、霊的結合」を、カルヴァンは「信仰による聖書の中にある霊的、心理的結合」をそれぞれ霊性の原点にしているとし、二者には隔たりがあると思われがちだが、信仰と言葉(=聖書)は切り離せないので両者は異なるものではないと指摘した。
後半は和田光司氏(聖学院大学教授)による司会のもと、「『二つの宗教改革』を巡って――訳者、編集者たちによる自由な語り合い」と題するシンポジウムが行われた。昨年9月に日本カルヴァン研究会と日本ルター学会が共同で翻訳・出版した『二つの宗教改革――ルターとカルヴァン』(H.A.オーバーマン著、教文館)に携わった金子晴勇(岡山大学名誉教授)、竹原創一(立教大学名誉教授)、田上雅徳(慶應義塾大学名誉教授)、野村の各氏がそれぞれ感想を披露した。
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オーバーマン『二つの宗教改革』シンポジウム |
同研究発表会は、来年の 3 月に次回の開催を予定している。